ホームページで集客し制約まで結び付けるまでのプロセスの一部としてSEOやWEB広告、検索機能や物件比較機能、などがありましたが、これからさらに必要とされてくる要素が暮らしのより具体的なイメージの提供になってくると感じます。
そのために提案型コンテンツにするとか、地域情報も提供するとか、企業イメージや人間性のアピールなども行うなどありとあらゆる情報を街の情報サーバーのごとく不動産業者が提供し始めています。
地元により一層コミットしている不動産会社であることをPRすることがよいことだと気づき始めているから、このような動きが徐々に広まってきているのだと感じます。
しかしながら、一方の問題として本業の手数料や物件価格の下落から今までどおりの収益が得られなくなりつつあるのも業界としての悩みです。
それでもより差別化を図るために付加価値情報の公開は求められます。
今後、物件の情報とともに街の情報の取り合いになることもあるかも知れません。
このように考えていくと、今後不動産業が処理しなければならない情報量は日増しに増え続けるということが考えられます。
情報が流通した量だけ収益が得られれば、労力は報われるのですが、それもないとすると疲れてしまいます。
でも、ユーザーにしてみれば物件を決めるまでは、より多くの情報をほしいわけで、不動産業としては、それを探しているユーザーにめぐり合うためにあらゆる情報網を整備することは戦略として間違ってはいないとは思います。
契約までの戦略としては間違っていないのですが、満足までの戦略としては不足しています。物件を決めた後にユーザーが求めるものは何かというと、その町で豊かに暮らすための欲求です。
ですから物件を決めるまでの営業トークではなく、物件を決めた後の暮らしのイメージの提供がもっとも求められる情報になってくると思うのです。
しかし、情報だけ提供すれば満足するわけでもありません。
その情報が実際のサービスとして結びついていなければ、不動産業者とはまったく関係ないところでユーザーは勝手に動いているだけで、情報の提供損となります。
そして日々膨れ上がる情報処理量に追いまくられてしまいます。
ですから、より具体的なイメージの提供をホームページで行うこともさることながら、そのイメージを具現化するサービスの開発も行うべきです。
そうすればそのサービスの対価としての収益は、今後新たな不動産業の収益モデルになってくると感じます。
さまざまなサービスが考えられると思います。
仲介業者にしても、そういったサービス開発が重要になってくると思います。
地域情報を公開したら、情報だけにとどまらず実際にその地域のサービスを受けられるようなサービスを作るとかそういったことがより具体的な暮らしのイメージだと思います。
架空のイメージの提供ではなく、実際に利用できるサービスまで落とし込む努力が今後不動産業に新たな収益をもたらしてくれるように思います。
そのためには、不動産業はさまざまな街の商店や企業とコラボレーションし、サービスを作っていくことが必要だと思います。